大阪市鶴見区わらべ学童

指導員つれづれ
第113話
チャレンジ

ひと月ほど前になりますが、毎年恒例の「サマーキャンプ」に取り組みました。

大阪を離れた大自然の中で、本物体験をしたり自分たちの力を鍛えたりする、1・2年生は1泊2日、3年生以上は2泊3日の取り組みです。

開村式で実行委員長のお父さんが、「なんでもいいから、何か新しいことに挑戦することを目標に頑張ってください」と、話して下さったことをきっかけに、子どもたちが「ボク、みんなでカレー作りに挑戦したで!」「怖い話、聞きに行ったで!」「アタシ、初めて滝の一番高いところから飛び込んでんで〜!」と、口々に報告してくる・・・そんなキャンプになり、とても良いキーワードを与えて下さったと感謝しています。

夏休みの前半の一大イベントが終わっても、子ども達の中には、何かしら「チャレンジ精神」が芽生え続けているようで、終盤に差し掛かった最近も、「挑戦しようかな・・・」「(挑戦)してみたら?」なんて言葉が、日常よく聞かれています。

そんな中、昨年から取り組ませていただいている、デイサービスへのお年寄り訪問が、またひとつ参加してくれた子どもたちに「チャレンジ」する素晴らしさを学ばせてくれたように思いました。

今回で3回目になる訪問。

いつも、けん玉・こまの技を披露させていただき、大変喜んでいただいています。
技披露の後、利用者の皆さんにも、実際にけん玉やコマにふれていただいてきました。

幼いころを懐かしみながらやっていただくのですが、車いすのおじいちゃんが少しずつ変化しておられる事に気付きました。

こまの手乗せを試みておられるのですが、昨年の1回目はうまく手のひらまでこまは返ってきませんでした。

今年1月の2回目は、手のひらに当たるようになっていました。

そして今回の3回目は、あと一歩で成功しそうなところまで来ていたのです。

軽い麻痺のある身体をうまく支えながら、上達しておられるのです。

「子ども達には負けてられへん!」と、練習されているというお話を伺い、僭越ながらエールを送りたくなる心境でした。

子どもたちも、おじいちゃんの挑戦を応援するかのように、コマのひもを巻いては手渡し、巻いては手渡ししているのです。

「挑戦者」の傍には、必ず「応援者」がいるんだな・・・そんな事を考えました。

つい先日終わったオリンピックでも、多くのチャレンジャーや王者の新たな挑戦に、大きな感動を覚えましたが、ひたむきに挑戦する姿を見ていると、何かしら応援してしまいたくなるのは、素直な気持ちの表れのような気がします。

そんな気持ちのやり取りが、いずれは「絆」や「つながり」になっていくような気がしてならないのです。

子ども達の挑戦を支えているのは、きっと傍にいる大人の応援なのです。

学童の中から、多くのチャレンジャーが生まれたこの夏。

最後まで、エールを送り続けたいと思います。

by.Sarusen


指導員つれづれindex⇒
トップページに戻る⇒
(C)わらべ学童 all rights reserved.