大阪市鶴見区わらべ学童

指導員つれづれ
第120話
馬鹿になる

クリスマス会への、ご協力並びにご参加、誠にありがとうございました。

ご家庭でもクリスマス会に関する話題が出て、楽しい会話のやりとりができていれば・・・と考えております。

今回は例年よりも出し物を絞って取り組みましたが、子ども達は真剣に「馬鹿」をやり、出る側でも見る側でも楽しんでくれていたのではないかと思います。

あれ?まるでわらべでは、何やら「馬鹿」になることを勧めているかのようですが、決して「まじめ」を否定している訳ではありません。(笑)

日頃から「まじめ」尊重しているつもりですし、また、基本的に「まじめ」でなければ、物事を成すことはできないとさえ考えています。

しかし、周囲を見回してみると、人生を満喫し楽しんで生きている人は、大変魅力的で、遊び心に満ちています。

「少年のままの大人」では、いささか困りものですが、「少年のような心を持った大人」は、ブレーキに設けられた「あそび」に通じる、何かうまくバランスをとったり緩衝材となるものを、持ち合わせているように見えてならないのです。

『All or Nothing(全か無か)』の両極端では、本人も周りの人も疲れます。

何にでも白黒をはっきりつけることがメリハリなんだと勘違いし、『信用』と対極の『不信』だけの人間関係や、『好き』と『嫌い』にのみ大別される価値観、生活の中では『笑い』か『怒り』かしかない・・・あり得ない事ですし、正常とは考えにくいものです。

私達は「まじめ」を少し休んで「馬鹿」になれたり、周りの人を大笑いさせるような遊び心だって、とても大切なんだと子どもたちに伝えたいのです。

それは、遊び心を発揮した「成功体験」の積み重ねで、培い育てられるものだと考えます。

「笑われた」経験ではなく、積極的、能動的に子どもたち自らが「笑わせた」体験です。

自分のお父さんやお母さんが、「大笑いした=喜んでくれた」体験です。

今回のクリスマス会が、子どもたちを鍛えたくましくする、適度な成功体験や失敗体験に恵まれ、そして、異年齢の子どもたち同士が同じ空間において、互いに笑ったり、笑わせたりするやりとりの中で、健やかな遊び心が育ったなら・・・。

また今回、思うような参加ができなかった子がいたなら、他の子の体験を通じて、「よし!来年は思い切ってやってみようかな・・・」と、ひそかに思えたなら・・・。

クリスマス会がそんな経験のチャンスになっていたらなぁ・・・と思います。

 
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