第34話 |
あなたに聞いてもらいたい
あなたに読んでもらいたい
あなたに歌ってもらいたい
あなたに信じてもらいたい
一本の鉛筆があれば
私はあなたへの愛を書く
一本の鉛筆があれば
戦争はいやだと私は書く
あなたに愛をおくりたい
あなたに夢をおくりたい
あなたに春をおくりたい
あなたに世界をおくりたい
一枚のザラ紙があれば
私は子どもが欲しいと書く
一枚のザラ紙があれば
あなたをかえしてと私は書く
一本の鉛筆があれば
人間のいのちと私は書く
今回ご紹介させていただいたのは、7/1付の朝日新聞朝刊に掲載された、故 美空ひばりさんの歌「一本の鉛筆」の歌詞です。
世の中に目をやる時、簡単に命を奪ってしまう痛ましい事件や、世界のどこかでは戦火が消えずにいることに、やや慣れつつある自分にショックを受けつつ、「平和とは、与えられるものでもあり、自分たちで作り出すものでもあるのだ」ということを改めて考えさせられました。
詞の中にある「一本の鉛筆」「一枚のザラ紙」。
そんな、誰もが持っていそうなものを用いて、大したことでなくても、ひとりひとりが持っているわずかな力と、大いなる意思を集めて、他の誰でもなく、「私は書く」という潔さに、揺り動かされました。
子ども達に平和の尊さを伝える時、どんな方法をとっても、どんな言葉を使っても、とても難しく感じます。
戦争体験のない大人が、同じように体験のない子ども達に伝えようとするからでしょうか?
世の中は平和なのかと疑問を抱いている大人が、平和だと信じている子ども達に伝えようとするからでしょうか?
話した後は、「伝わったかな・・・」「わかってもらえたかな・・・」と、かなり結果を気にしている自分がいるのです。
「結果も大切だけど、伝えようとする事が大切なんだ!」と、思ってはいるのですが・・・。
記事を読んで、子ども達の前に立つ自分に、何ができるだろうと考えたとき、「戦争はいやだ!」「平和が大好きだ!」と、シンプルに語ることは、できるんじゃないかと思いました。
方法よりも、「I DO !!」私がやるのです。
ひばりさん。私も「戦争はいや」です・・・。
by.Sarusen