大阪市鶴見区わらべ学童

指導員つれづれ
第56話
いい加減

時として、子ども達の行いが、「いい加減」に見えてしまう事があります。

言い換えるなら「ずさん」・・・。

なんかもう少しやりようがあると言うか、もう少し注意を払ってほしいと言うか、気は遣いながらも、「これはちょっといい加減ちゃうかな・・・」なんて言ってしまうことがほとんどです。

ちょうど今、4年生が忙しい中で時間を作りながら、10月に取り組む4年生旅行の準備中です。

高学年の自覚が少しずつ出てきた彼らの本格的な「高学年イベント」ですから、指導員は、たくさんの援助を前提にしながら、初めての経験をたくさんさせようと、準備に勤しむ彼らをバックアップしているのですが、初めてだから当たり前なのに、その穴だらけの計画に、「う〜ん・・・」と唸ってしまうのです。

それは、雑な作業によってできたほころびではない事は充分わかっているのですが、指導員の心は不安がざわざわと音を立て始めています。(笑)

そんな4年生ひとりひとりの様子を見ていると、みんなそれぞれに一生懸命であることが窺えます。

分からない子も、少し見通しを持っている子も、その子なりに頑張っているのです。

今、彼らのお尻をひっぱたくのは、大人である私達指導員のエゴでしかないのかもしれません。

「いい加減」の語源はきっと、「良い加減」。

梅干しをつける時の塩加減から生まれた、「塩梅(あんばい)」も、先人達が、愛情を注ぐ者の「加減」の大切さを、後世に伝えようとしたのではないかとさえ思えてきます。

子ども達が「いい加減」に見える時、大人の援助には「良い加減」が必要なのかもしれません。

by.Sarusen


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